慢性閉塞性肺疾患(COPD)について

主に喫煙が原因で、息切れや咳、痰が慢性的に続く進行性の呼吸器疾患です。

COPDはこれまで慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気をまとめた総称で、肺胞の破壊や気道炎症により空気の通りが悪くなり、呼吸が困難になる病気です。進行は緩徐で不可逆的であり、症状は年単位で徐々に悪化します。多くの場合、中高年の喫煙者に発症しますが、受動喫煙や大気汚染、職業上の有害物質曝露も原因となります。

主な症状

  • 息切れ:歩行時や階段昇降時に目立ち、進行すると安静時にも生じます 。
  • 慢性的な咳や痰:長期間続き、風邪をきっかけに悪化することがあります。
  • 急性増悪:肺炎や感染症により呼吸状態が急激に悪化し、入院治療が必要になる場合があります

診断方法

COPDの診断には以下の検査が用いられます:

  • 聴診・胸部レントゲン
  • 胸部CT(必要に応じて)
  • 呼吸機能検査(スパイログラム):肺活量や空気の吐き出し速度を測定し、気道閉塞の程度を評価します。

治療と管理

  • 禁煙:最も重要な治療・予防策であり、進行抑制に不可欠です 
  • 薬物療法:気管支拡張薬や吸入ステロイドにより症状を軽減します。
  • 急性増悪時の治療:抗生物質や入院管理が必要になることがあります 
  • 生活習慣管理:運動療法や呼吸リハビリテーションも有効です。

合併症とリスク

COPDは肺だけでなく、心血管疾患、骨粗しょう症、糖尿病、肺がんなど全身の健康にも影響を及ぼします。COPD患者は同じ喫煙量でも非COPD者に比べ、肺がんリスクが約10倍高いとされています 。

日本では40歳以上の約8~12人に1人、推定で約530万人がCOPD患者とされますが、多くは未診断で適切な治療を受けていません 

まとめ

COPDは早期発見と禁煙、適切な治療管理が重要な慢性疾患です。息切れや咳、痰が長期間続く場合は、呼吸器内科や一般内科での受診を推奨します。急性増悪を防ぐためにも、感染症予防や定期的な健康管理が大切です。

 

当院ではCOPD診断のための検査を実施することができます。毎週木曜日呼吸器内科の医師が診療をおこなっておりますので、お気軽にご相談ください。

※参考文献  一般社団法人日本呼吸器学会、MEDLEY、メディカルノート

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